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糖尿病の治療

糖尿病とは?

糖尿病とは、血糖値(血液中のブドウ糖濃度)が病的に高い状態をさす病気です。
無症状のことから、のどの渇き、多尿、手足がチクチク痛む、眼のかすみ、体重減少などの症状を伴うこともあります。
現在、日本には950万人の糖尿病患者がいるといわれていますが、糖尿病の可能性を否定できない予備群を含めると、2050万人にのぼると推計されています(2012年国民健康・栄養調査)。
つまり、予備群まで含めると5人に1人ということになりますが、糖尿病が疑われる人の4割近くがほとんど治療を受けていないと言われています。

糖尿病には「インスリン依存型(I型)糖尿病」と「インスリン非依存型(II型)糖尿病」の2つのタイプがあります。
「インスリン依存型(I型)糖尿病」は、ウイルス感染や自己免疫により膵臓が破壊されておきる糖尿病です。
全体の5%の方が、こちらのタイプの糖尿病です。
「インスリン非依存型(II型)糖尿病」は、遺伝要因にくわえて、食べ過ぎ、運動不足、ストレスなどが加わって発症する糖尿病です。95%の糖尿病がこのタイプです。

糖尿病が進行するとどうなるのか?

糖尿病の合併症は基本的に血管内皮細胞の障害や神経細胞の変性によっておこるものであり、図に示すとおり様々な全身合併症を引き起こします。
放置すると深刻な三大合併症(神経障害、網膜症、腎症)を引き起こし、末期には失明や透析療法が必要となることがあります。
さらに、最悪の場合は、動脈硬化の進行によって脳卒中や心筋梗塞、足の壊疽などの心・血管疾患によって死に至る危険な病気です。

糖尿病初期はほとんど無症状のことが多いため、検診等で異常を指摘されたら、早めの治療・対策が必要です。

糖尿病の治療について

まず言えることは、糖尿病の治療は21世紀に入って飛躍的に進歩している分野であり、私自身も20年前に患者さんに施していた治療と現在においては大きく異なります。
治療選択肢が大きく広がり、治療において一番問題となる'低血糖'の頻度は「適切な薬剤、投与法を選択すれば、回避あるいは少なくすることができる」と言えるのではないでしょうか。

患者さんの治療目標値はざっくりいうと、約3か月の血糖値を示す指標であるHbA1c(ヘモグロビンA1cという血液検査)が7.0未満と言えますが、年齢や患者さんの状態によって目標値は異なります。
糖尿病学会のガイドラインに詳細は表示されていますが、ちょっと難解でしかも年々改訂されていくこともあるのでここには示しません。
興味のある方は以下のホームページを参照ください。当院では月1回院内でHPLC法による迅速 血液HbA1c検査を実施し、real timeで診察時に提示していきます。

糖尿病治療のエッセンス(日本糖尿病対策推進会議)

  1. 当院では、日本糖尿病学会のガイドラインに準拠する方針で、食事療法、運動療法、経口糖尿病薬やインスリンの注射による薬物療法を行っていきます。
    経口糖尿病薬はDPP4阻害剤、ビグアナイド薬、SGLT2阻害剤、あるいは経口GLP-1受容体作動薬を中心に、各患者さんと話し合いながら適した処方を施します。
    注射製剤は各種インスリン製剤に加え、食欲減退作用もあるGLP-1受容体作動薬の投与も検討していきます。

当院では2024年5月から持続血糖測定器であるAbbott社のフリースタイルリブレ使用中の患者さんに対応できる体制を整えています。

栄養指導については、糖尿病療養指導士の資格を持つ管理栄養士が丁寧に指導いたします。

インスリン強化療法によっても血糖値のコントロールが難しい場合や腎症、心血管障害など全身合併症が進行した場合は入院が必要な場合もございますので、その場合は、信頼のおける大規模な医療機関と連携して治療を行います。

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